Q & A in the AKARI/IRC Data Reduction Workshop
                                                          Last Update : 07/06/23

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===撮像モード===

Q: flatのS/Nはどうやって決めているか
A: 数100ポインティングのNEPデータから。各イメージで、明るい星をmaskした後、
   各イメージで、全pixelを使ってmodeを計算。各イメージを、それぞれで
   求めたmodeで割って1に規格化し、足し合わせる。その際に、個々のpixel
   毎の standard deviationを計算する。全pixelのstandard deviationの
   平均値の逆数をS/Nとする。

Q: 1/8に「空豆」が消えたことにより、フラットが変わったと思われるが、
   フラットは自動的に選択されるようになるのか?
A: 将来的には対応したい。更に細かい時期を分けて、フラットを作成。
   各データに適切なフラットデータをパッケージに含める予定。
   予定はまだ立っていない。

Q: PSF は視野のいろいろな位置に依らないのか?
A: Globular clusterのデータで調べたところ、視野内で大きく変わる事
   はなく、測光にも問題はない。

Q: Aperture photometry radius はなぜ 7.5 pix なのか?
A: 大体 100 % となっているところ。

Q: Photometry のバックグラウンドをどのようにとったか教えて欲しい。

Q: Calibration 観測データは公開されるのか
A: 全て公開される。
   IRCとしてはユーザーにcalibrationをやり直してもらうことは考えていない。
   装置チームが行ったphotometryの方法の詳細な説明をする。

Q: ゴーストの情報などについても、詳細な情報を出して欲しい。

Q: DARK/Linearity は今後改善する見込みはあるのか?
A: Linearity は実験室データしかないので、解析が間違っていない限り改善はない。
   フラットは、現在数100ポインティング分のデータを使っているが、
   NIRについてはバックグラウンドが弱いので、改善するが飛躍的にはならない。

Q: 配布パッケージに入っている処理済みデータの処理パラメータは?
A: ログを見ればよい。


===分光モード===

Q: 分光のフラットには、画像のフラットと波長依存性のフラットがあるが、
   どのように考えればよいのか?
A: 完全に解けないので、以下のように近似的に解いている。

   1. 背景光部分のフラット補正は、背景光画像を多数重ねあわせて求めた
      superflat を用いる。この段階で、背景光を引く。
      個別の天体を切り出し、波長キャリブを行った後に、初めて波長依存性
      を考慮したフラット処理が可能になる。

   2. 撮像モード画像と同様の機構で発生する、フラット補正の波長依存性に
      関する部分は、2枚の異なる波長(フィルター)で撮った撮像用の
      superflat の interpolate/extrapolate を行い、対象とするピクセル
      (X, Y), 波長 (lambda) に対するフラット補正量を推定し、それを
      用いて補正 (color correction) する。

   3. 分光モードに特有なレスポンスの波長依存性(分散素子に特有なもの)
      の補正は、標準星の観測で得られた波長感度依存特性 (spectral
      response) を用いて補正する。

   # 参考:通常のスリット分光の場合、Y と lambda は1対1対応して
      いるので、1 と 2 のフラットを分離する必要はない。スリットレス
      分光ではこの対応関係が成り立たないため、1 と 2 を独立に実施し
      ている。なお、3 については通常のスリット分光の場合と同じ。

   # IDUM により詳しい説明が式とともに載っている。

Q: マスクは絶対に守らなければならないのか?
A: 参考程度。/NOMASK オプションを使って結果を比べてみればよい。
   ds9 上に示される ds9 の region mask も参照のこと。

Q: reference frameをとった後に姿勢が揺らいで位置がずれてしまったら?
A: いかんともしがたい。波長calibrationに影響が出る。
   ただし、NPの場合には、RSFのピークを用いて補正している(デフォルト)。
   結果は処理ログファイルに記録されている(ログを見る習慣をつけること)。
   1-2ピクセル以上ずれることはあり得ないので、そういう場合はミスマッチ
   の可能性がある。

   SG1/2/LG2 については、NP/NG で求めたずれ量を参考に、波長リファレンス
   を求めている。したがって、SG1/2/LG2 の処理をする場合も NIR を先に
   処理すること。同様の理由で、NG at Np の場合は slit-less NG 分光の
   処理を先にやってから、NG at Np の処理をする必要がある。

Q: ずらし量はピクセル単位か?
A: サブピクセル量評価している。画像をずらす代わりに、波長 array をずらす。

Q: Spectral responseは視野の中心で決めたのか?
A: 基本はそう。視野の隅でもconsistentになることはチェック済。

Q: Flux calibration の aperture をユーザーも使わなければいけないのか?
A: 分光の場合は、「全てのphotonを集めたとき」のconversion factorが
   適用している。Aperture correctionは自分で視野の中にある明るい星を
   使ってやる必要がある。補正テーブルはまだ与えられていない。

   スリット分光の場合には、brightness が保存するように与えている。
   中途半端に拡がっている天体の場合には自分で何とかしなければならない。

Q: 標準補正テーブルを是非出して欲しい。

Q: 1 arcmin程度に拡がった天体はスリットに載せるのがよいか?
A: 載せないとスペクトルが重なってキャリブレーションは不可能。
   撮像・測光データを使って全体のfluxの中のスリット位置のfluxを推定。

Q: PSFの λ dependency は?
A: きれいには見えていない。

Q: 波長calibrationの誤差に起因するフラックス校正の誤差も、プロット
   ツールのエラーバーに含まれている。