趣旨

本ワークショップでは、星・銀河の形成や活動銀河核の分野において、赤外線天文衛星「あかり」データの特徴を活かした新しい視点での研究・発展性を自由に議論し、新たな研究の萌芽を目指します。

現在、「あかり」の基本処理済みデータの作成と公開が進んでいます。遠赤外線全天サーベイでは、IRASの数倍の感度と解像度により、星形成領域を詳細に分解するだけでなく、多くの暗い銀河をカタログに収めています。本カタログは、例えば星形成率の指標として全天に渡って利用できます。また、近赤外線スペクトルデータは、地上からの観測が難しい2-5μm帯をカバーしており、星形成領域や銀河からのPAH3.3umやBrα輝線、活動銀河核からのダスト連続光などを捉えています。

このような「あかり」データのユニークな特徴を活かした研究を更に進め、すばるやALMAなどへの観測提案での活用を含めたデータの利用を促進すべく本ワークショップを開催します。これまで、年会等において「あかり」データの説明会を開催してきましたが、今回はデータを「知る」ところから「使う」段階へと次の一歩を踏み出すためのワークショップです。

本ワークショップでは、次の2つのテーマについて広く一般からの講演を募集します。
[テーマ1]「あかり」データを用いた星・銀河形成の自由な研究紹介
[テーマ2]「あかり」データから発展する研究・観測(すばる望遠鏡やALMAなど)の提案

「あかり」のデータを使い始めたばかり、あるいはこれから使ってみようという方も歓迎です。ワークショップの冒頭には「あかり」データについて簡単に説明します。多くの方と活発な議論ができれば幸いです。

なお、公開された「あかり」データは下記のウェブページから取得できます。 http://www.ir.isas.jaxa.jp/AKARI/Archive/

本ワークショップは国立天文台研究交流委員会より研究集会経費の助成を受けて実施されるものです。