講演のまとめ(2)
赤外線で銀河を見ると、その銀河の中の宇宙塵からの放射が主に見える。これは目で見える光では見えない。
「宇宙のはて」では銀河の誕生が起こったはずである。誕生のシナリオははっきりしないが、生まれたばかりの銀河は、遠赤外線で非常に明るいと予想される。
原始銀河を見つけるには、広い領域の遠赤外サーベイ観測が必要。
「宇宙のはて」で起こった銀河の誕生をさぐるもうひとつの手段として、宇宙赤外線背景放射がある。その実在が、観測ロケット・COBEにより確認された。
現在、各波長で、赤外線背景放射から手前の銀河の放射の寄与を差し引く試みが進行中で、21世紀初頭にはそのかなりの部分の解明が終了するだろう。